海事代理士とは
海事代理士という資格はあまり聞いたことがないという人が多いかもしれません。
この資格は船舶などの登記や検査に関する資格を行うときに必要となるものです。
船舶などの登記も、一般の不動産と同じようにたくさんの手続きと専門知識が必要になります。
それらを船の持ち主に代わってになうのが海事代理士なので、ちょうど司法書士や行政書士が行うような仕事に相当すると考えるとイメージしやすいかもしれません。
試験内容
海事代理士にも、司法書士や行政書士と同じように資格を取得するための国家試験があり、それに合格することで海事代理士としての仕事ができるようになります。
筆記試験は毎年9月に実施されて、筆記試験と口述試験の2段階に分かれています。
まず、筆記試験ですが、これには基本的な法律である民法や憲法、そして海の仕事をするには欠かせない「海商法」などに加え、船員法や海上運送事業法、海上交通安全法といった、海ならではの専門的な法律についても出題され、それに対して60パーセント以上正解しなくてはならないのです。
かぎられた時間で膨大な知識を暗記し、さらにそれを試験当日に確実に答えなけれならないのが生じるのです。
これは実際に時間を解いてみるとよく分かることかしれませんが、社会人が新しいことをいうのはとても大変なこと。
でも、これらの法律はかさなる基本的なことも多いので、他の資格試験をめざしたことのある人なら比較的取得しやすいかもしれせん。
海事代理士の合格率は40パーセント前後となっており、筆記試験の60パーセント以上に得点できた人が、次の口述試験に進むことができます。
そして、口述試験でもまた60パーセント以上を得点できると、海事代理士の資格を得ることができるのです。
海事代理士というのは、少々特殊な仕事ではありますが、司法書士や行政書士に加えて資格をもっていれば、さまざまなケースに柔軟に対応できる専門家として活躍できる可能性もあるのです。
専門的な知識というのは、身に付けてしまえば仕事をしていく上でのとても強力な武器となります。
資格取得のための勉強はたいへんではありますが、取得することでその後の職業選択の幅も仕事内容の幅も大きく広がる可能性があるのです。
不動産だけでなく、船舶などの海に関することまで把握していれば、幅広い依頼に対応可能になれるのです。