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京都の景観条例

京都

京都の景観

建物や土地に関する決まりごとの中には、その地域限定で威力を発揮するものがあります。
よく知られているのが「京都」ですよね。京都は1200年の歴史がある日本の古都。この為、海外からの観光客も多く、日本を象徴する都市と言われています。
長く天皇が住んでいた京都には、文化遺産も多く存在し世界遺産は日本一の数。
この様なことを考えれば、好き勝手に建物を建てて景観を壊せないというのも納得です。
京都では、歴史ある街並みを守る為に「景観条例」を作り、好き勝手に建物を作ることができない様にしています。
例として、マクドナルドの看板が茶色であることは良く知られていますよね。
これは、「伝統ある街並みに、マクドナルドの赤い看板は相応しくない」と言われているからです。
この様な努力をすることで、京都は美しい景観を守り続けています。

景観条例の例

京都で実際に実施されている景観条例の例をご紹介しましょう。
実は、最近になって景観条例が強化されており、さらに厳しい基準が設けられるようになりました。
まず、良くある屋上の広告はつけることができませんし、ネオンが点滅するような広告も出すことができません。
また、地域によっては建物のデザインに瓦などを使い、和風にすることも義務になっています。建物を建てるときに使用することができないカラーもありますので、この決まりも遵守しなくてはなりません。
有名なのが、高層マンションを建てることができないという点です。
京都は人口が多いので、高層マンションの需要も高いですが、この条例の為にたくさんの人が住める様なマンションを建てることができず、不動産屋は頭を悩ませているようです。京都といってもどこでも高層マンションが禁止というわけではありませんが、京都の人というのは景観に対する意識が非常に強く、建設許可がおりたとしても住民がそれを許さない可能性もあります。
景観を守るというのは、決して簡単ではない側面も大きいということですね。

ちなみに、この様な問題はヨーロッパでも持ち上がっており、景観重視で新しい建物を建てることができない為に「住宅の数が足りず、家賃が上がっている」という問題がでてきているとか。海外の場合はシェアハウスが一般化しており、この問題の解消に向けて動いていますが、日本ではシェアハウスと言う文化が浸透しにくいために、ますます問題が深くなる可能性もあります。
京都の景観条例が、今後どの様に変化していくかに注目したいですね。

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